2020/08/21

曇り/1014hPa/体調:普通

Amazonギフト券を買って来たんですよ。普通に削り取ったら、なんだか削った破片になんか大きいのがある? コードをプリントしてある印刷部分がそのままぬるって剥がれた感じの破片。嫌な予感がして確認すると、見事にコードの末尾3文字がまるごと剥がれていてわからない。力を入れてこすったというわけでもないのに、なんでこんな。もしや単純に夏のせいでは……?

このままだとさすがにと思って、Amazonのサポートチャットに聞いてみたら「じゃあメールでギフト券買ったときのレシートと、ギフト券の写真ください。それで処理しますー」で解決した。ありがとうサポート。みなさんもコードをうっかり削ってしまったら素直にサポートに申請しよう。

読んだ。

藤本タツキ『ファイアパンチ』全話。これどー解釈したもんかなーと思ったんですけど、たぶん作者はそんな解釈がこうとかあんまり考えているわけでもない気がする……。たぶん世界観をいびつにしただけで、かなり真面目にちゃんとヒーローの話として書いたんじゃないかしら。なんだかタランティーノ感のある映像で全編が彩られていて、あちこちに映画モチーフが盛り込まれている(んだけど、あんまり気にせずに読んでいたので、どっかで見たなあみたいな印象ばかりが残ってる)。全体の構成が序破急なんですよね。でもまとまりがいいかと言うとまとまってない(いきなりあんなに時間飛ぶとかあるー!?)
でも、正直話がどーのとか、あのやたらマッド・マックスしているシーンで逃げた先でアグニを神と崇める宗教が始まるのもマッド・マックスへの作者なりのアンサーなのではとか、結局アグニがルナに似た顔の人物しか愛さずに物語は決着する事にどのような意味付けがあると思うかとか、その辺りはこの漫画を語る上では「枝葉」の気がするんですよね。「アグニという主人公が何者か」っていうドキュメンタリーの感触があると感じました。とにかく「いろんな角度からアグニを見る話」。
主人公アグニのキャラ造形は「自己犠牲をいとわない」「守るべきもののために熱くなる」「虐げられた人々を見捨てることができない」「復讐のために戦うアウトロー」みたいに、パーツだけみると「よくいるジャンプの主人公」なんですよ。これは一話目でかなり示されている。二話目にはもう「そして足手まといのような子供を見捨てられない」とか「その子に妹の影を見る」みたいなものも提示されている。
アグニの生きる世界観がアブノーマルなおかげで、ひどく歪なんですけど、描きたかったのはまっすぐな人間としてのアグニ。友人が「最終的にはヒーローの話」と言う感想を言っていたけれども、これは「アグニがそもそもヒーローとして創作された人物である」から「急」で「序で示したようなヒーローの物語に戻っていく」と言う構造だからじゃないかしらん。
アグニ以外のキャラではトガタがやはり印象が強いです。「姉がいたら」とアグニが漏らすの大きいですよね。他の主なアグニの側に立つ登場人物は、だいたい(少なくても精神的には)幼い人物だと言うふうに描かれている中、異質なんですよね。みんなアグニ以外はアグニの幸せを祈っているんですけど、トガタだけが直接的にアグニを救い出す役目を担っているんですよね。旧世界だったらアグニは幸せに行きられたんだろうなと言う気持ちをアグニに抱けるの、本当の意味ではトガタだけなんだろうと思う。

そしてその「世界観のアブノーマル」さはすごくて(僕は最初3話目くらいでちょっとゲップが出て読むのやめたんですよね)、かつなんだか古臭くもあるんですよね。平たく言うと2010年代の漫画作品っぽくない感じがある。盛られている暴もゼロ年代くらい。最初に1話目がバズった時に「お前たちの好きなものを全部盛りつけたぞみたいな漫画」って言われていた記憶が残っているんですけど、それってつまり「ゼロ年代の暴をそのまま盛りつけたぞ」に近かったんじゃないかしら。みんながタバコを吸っているのも結果としてなんだけど古さを感じさせる描写になっているかな。

いい漫画なんだけど、面白かったとかよりは「変な漫画だった」「凄いものを読んだ」「あんまり内容について人にシェアする気にはならない」みたいな感想が主になってしまう! 

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