2023/05/20

曇り/1008hPa/体調:そこそこ

ようやく散歩する気力が戻ってきました。

観た。

アナザーラウンド

めちゃくちゃおもしろかったです。ストロングゼロで痛みを忘れる前に見るべき映画ザ・ベスト。

ノルウェー人の哲学者が提唱した「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため、実験として酒浸りのまま生活する教師を描くデンマーク映画。デンマークでは16歳から飲酒が認められるようなお国柄のため、アルコール依存は国家的な大問題だそうです。

実際、酒を飲んで気が強くなった状態(これも錯覚にすぎない、アルコールによって感じるべきストレスを感じなくなっているだけで、それは気が強くなったとは言わないのです)で授業をやってうまく行ってしまったのが運の尽き。どんどんと「うまく行っている気がする」のだけど、実際には周囲にはいつも酔っ払ってるとしか思われていない。酒を飲みながら活躍したチャーチルの映像が挟まれるシーン、「現代人から見るとアウトなのでは?」ってカットばっかりなんですよね。

実験といいながら自分の都合のいい数字やプランばかりを取捨選択し始めるのがミッドポイントになっているの、今までの映画体験でも最悪の展開。そこから「アル中のままでは破滅する」とようやく気がついた彼らですが、当然、残念ながらもう破滅してる。アルコールをやめたところで一度壊れてしまったなにかは戻らない。アルコールで脳が破壊される現象を壊れてしまう人間関係で描いていると言う感じですね……。それでいて深刻になりすぎない、コメディ映画として上映されるのを許されるトーン。「軽い飲酒で気持ちが明るくなって、うまくいく時もあるんだよ」とちゃんと告げ、世界の美しさを象徴するように花と若者が描かれる。

原題は”Druk”でたぶん『圧力』くらいの意味。しかしなぜか放題は『アナザーラウンド』で「酒場でもう一杯やろうぜ」みたいなニュアンスの言葉です。違いが凄い。邦題決めたやつはこの映画を通して飲酒を良い習慣だと思い込んだか、ED後にもう一度破滅があると踏んでいるに違いない……。

『もういっぽん!』3話

熱血ドラマで必要最低限とされる事は全部やっている話をやってのインハイ。キャラの配置がうまい。「空気を読めないけど空気を変えてくれる」の魅力を押し出してくるのいいですね。顧問の先生も完全にイメージ通りのが出てきて「指導者がいないところで乱取りはダメ」と注意してくれた。ありがとうありがとう。こういう当たり前の事を言語化してくれてありがとう……。

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