2020/03/30

快晴/1023hPa/体調:昏倒

なんか久しぶりに倒れてしまった。一睡もできないからの体調悪化。あまりいい兆候ではないので不安。

観た。

『ID:INVADED』13話。マジにゼロ年代からの最強の刺客だった。ゼロ年代からの刺客が2020年最高傑作まである出来だった。あまりにも綺麗に終わったな……。
シンプルな「現実で、愛を持って生きよう」と言うメッセージがはっきり伝わる素晴らしい話でした。言いたいことはいつだってシンプル。『愛は祈りだ。僕は祈る。』と言う舞城王太郎がデビューした時からずっとテーマにしているそれだった……。
でもどの場面もどの台詞もどのモチーフも「視聴者、どんどん深読みしてください」と言わんばかりなので、ゼロ年代ファンとしていくらでも勝手に考えて楽しむよ。
ジョンウォーカーは神になろうとする(名探偵になる事で神となろうとしたので、やはり名探偵達は物語における神であると言う解釈で良いと思います。前回の感想で僕が適当に言った三位一体の割り振りは本当に適当だったね九十九十九って言いたかっただけだしな)。しかし名探偵達は彼を内側、虚構、夢の中で現実のように人として裁かれると言う罰を与える。
「名探偵として知っている」、世界の外で現実で被害者を救う人物がいる事を刑事として理解している鳴瓢、その役割を当然のように担う百貴。巨大感情のぶつけ合いどころか、それが必要ないと言う重い信頼関係! おそらく現実の世界で、井戸の中の井戸で鳴瓢がそうした様に、ずっと飛鳥井を救おうとしたのは百貴なんでしょうね。現実の世界では鳴瓢と飛鳥井はすれ違い出会っていないはず。なので鳴瓢と百貴は対。百貴は殺意の象徴であった銃をおき飛鳥井を井戸へと導く(IDでトリガーを備えたアイテムを殺人鬼が何度も持っている描写がある事や、拳銃で対マンを殺害する描写の多さ、意図的であると判断しています)。名探偵であり刑事。未来視を持つ飛鳥井の前に現れる酒井戸のビジョン。
振り返ると説明されていない話を含めて、撃たれていないチェーホフの銃はなさそうだ……密度高い。
津田健次郎の最後の一言が本当にいい演技だった。みんな言ってるけどこの作品、キャストたちの熱量と演技が素晴らしかったのも成功の理由だなあ。
「愛は祈りだ。僕は祈る。」。ありがとう、舞城王太郎。

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