2020/04/08

雨/1013hPa/体調:少し眠い

水樹奈々について真面目な話をした事あんまりない気がするんですけど、ジャンルとしてはあの人「おもしれー女」ですからね。

最近だと2019年地元凱旋公演ナナラボ(バックバンドとのタイマン勝負を軸とした実験的なライブ)での一曲目に「Rock Ride Riot」をやった場面が印象的です。

拝啓少年時代
未来の君は
絵に描いた餅をねだる日々
プロセスじゃなくて結果がほしい
でも、現実からはエスケープ

地元凱旋公演の一曲目の最初の歌詞がこれ。300曲くらい持ち歌あって選ぶのがこれ。かなりパンチが効いてますよね。ライブではこの後、ふつうに人気曲、応援歌、地元イメージ曲を歌っていますし、普段からなにかの悪口を言うようなところ見たことがないので、皮肉だとかではなくちゃんと選んでこれなんだと思います。この曲、ちゃんと後半になるに従って前を向き始めますし(でもこの冒頭の曲で「盛り上がっていこーぜ!」ってタオル曲にするの、やっぱロックだよ)(結局巻き戻しは出来ないから今を頑張るしかねえぞって歌詞だしな)。

まあちょっと奈々さん感性が特殊なところがあるんで、深く考えてないけどずれてこうなった、ありえるんですけどね!
「敵の基地から戦闘機で脱出したと言うシチュエーションをやりたいので、ライブで乗り物として戦闘機を用意してその上で歌ってみた。結果として絵面が完全にマクロスになった」とかやっちゃう人だしな……。乗り物はまだわかるとしてなんでシチュエーションきっちり決まってるの。戦闘機の名前までついてるし。

実際の映像がこちらとなります。いきなり出てきたこれに対して笑顔でペンライトを振り続ける客、プロ観客ですよね。なお、あとになって実際に吊って飛んでるプロペラ機に乗って歌う(空中で歌うの難しいでしょ)もやってますからね水樹奈々。個人的に好きなのは「蒸気を口から噴き出す恐竜の骨」ですね。

観た。

『HIGH&LOW THE MOVIE』何だこの映画? 映像は本当にすごいですね、TLでみんな盛り上がっていたわけだ。こんなにアクションと美術にお金をかけた邦画はあんまり見かけないので、あちこち感心して画面を止めて見てしまいました。例のインド映画みたいなシーンもノースタント撮影? よく撮れるなあ。冒頭の爆発からの暴徒が略奪に来る所、世界観の説明なんですよね。ここはもうそういう世界だと。外国マフィアによって町は脅かされている。工作によって爆発が起きて町が放火されそれに焼かれて人が死に、暴徒による略奪も起きる。そして地元のギャングは敵対関係を越え協力し、それを撃退しているような場所であり世界観であり、すなわち現代日本を舞台にした映画ではない。なるほど! 明確! SWORD地区と言う現代日本に似た異世界が舞台のアクションムービー! 明確だけどやっぱり使われている風景が全部現代日本のそれなのでバグる。この「異世界なのに異世界に見えない」と言う現象、実写邦画作品でよくある事だなと気がついて、なんかおかしくなってしまった。

正直九龍に占領されてカジノ作ったほうが治安は良くなると思うんですよね。彼らに占領されたら「この町は闇に落ちる」と言うの、だから治安とかを考えるとよくわからないんですけど、つまりはファミリーと己の矜持が侵略されるので、海外マフィアはこの町には立ち入れないと言う文脈。ファミリーの関係・抗争を描く映画としての軸は琥珀さんにあるので、その周りが必然として、出番の比率によらず主人公として浮かび上がる感じで、そこはよかったですね。終盤、胸に響いた。
一方で「この場所でなければ生きられない人間もいる」と言う感じは弱め。ギャング映画としてはこれを表現するのは無登録スラム街市民であるスモーキーあたりの立ち位置のはずなので、他のキャラを削って彼の描写を増やしたほうが映画としてはまとまるんじゃないかしら(ここ、現代日本が背景という事になっていると、説得力だしにくいんで力を入れるべきだと思いました)。もうちょっと「汚くも愛していている地元」を描いて欲しい。たぶんそれが出来なかったの、この映画はドラマから生まれたキャラクター映画でもあるからなんですよね。尺。

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