2020/12/25

曇り/1014hPa/体調:よい

良いんだけどクリスマスだからって調子に乗って食べすぎたな!

買いました。この偉大なところは仰向けに寝っ転がっても使えることで、その結果「気軽にドキュメンタリーやアニメを流して、ワイヤレスイヤホンだけ装着し、あとはぼさーとしている」とか「Joy-Conを握って仰向けに寝っ転がってゲーム」が可能になりました。人は効率的に、そして怠惰になれる。

読んだ。

白浜鴎『とんがり帽子のアトリエ』8巻。


いつもにまして最高だった。
タータ、クスタスと再会したココ。クスタスの動かなくなった足、薬草の知識を彼に教えるタータ。貧しく辛い生活を送り、足の自由さえ失ったクスタスが「不自由な存在である」と言うこと。それを魔法で解決する事は出来るのか? と言うアプローチが中心となって話は展開します。これは要するに「技術があって、それが禁断の知識と言う場合、身体障害者を放置するのか」と言う問題にココが衝突する流れなんですよね。もしかするとクスタスの足は、禁止魔法で治せるかもしれない事を「ずっとココは知っていて黙っていなくてはならない」と言う話でもある。

それは「母親」の問題に直結しているわけですし、キーフリー先生を待つ運命にも関わる重大な問題であるわけです。それに対してココとタータがたどり着く答えはなんなのか。今後のための布石ですよね。
扱っている事がかなり現代的なテーマでして、一冊だけでも読み応えがある部分と言う印象がとても強かったです。「そもそもなんで世界は、不便な人の方に合わせて作られていないんだ? この世界の道や街を作ったのは自分たちなんだぞ」みたいなところをきっちりやっているの、とてもいい。そこからココがたどり着く希望あふれるアプローチの魔法、世界のルールを書き換えるほどの説得力には心が洗われます。

そして希望を描く力が強いからこそ絶望の影も深い。
「人の運命を書き換える」のが禁止魔法の本質なら、ココが抱いた悩みは、すべての苦しみは禁止魔法で救えるのですから。

マジに素晴らしいので全人類読んでほしいな。海外でも賞賛されているから全人類夢ではないかもしれないな。

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