2021/03/21

雨/1003hPa/低気圧に耐えきれない

ストレスレベルがヤバい数字になっていて、これは無理だと思って横になったら「なんなら眠っている間もそこそこのストレスを検出していた」なんで、マジにどうにもならなかったですね。

観た。

『仮面ライダーセイバー』26話、27話。印象がいい。いまさら世界を救った五人、そのうち三人が敵幹部であるメギドたちであると言う設定を言われてしまって「それは序盤のうちに説明しておいてよくなかった?!」とツッコミを入れてしまったけど、露骨なあらはそのくらいじゃないかしらん。
「闇の剣士はループを経験する能力を得る。闇の剣士となった賢人は世界の滅亡を何度も経験し、その回避のために剣士たちの聖剣を封印する事を選択していた」と言う先週の筋書き、ちょっと10年くらい前の作風を感じるけれどもオーソドックスでわかりやすかったですし、今週の「刀羽真はプリミティブドラゴンそのものである少年と会話と精神世界でコンタクトを取ることに成功。暴れるメギドに対処してくれる倫太郎。刀羽真は友達を滅ぼしてしまう少年に、自分が友達になると『約束』し、即興の物語で希望を繋げる」とやってからのエレメンタルドラゴンへの変身、「物語の結末は俺が決める」はかなり良かった。
エレメンタルドラゴンのデザインもすごく良かった。

しかし公式のキャラ紹介画像くんさあ……。ここに書いてある悪口全部ただの本音なのが伝わってきて「えっ」となりますね。
もし来週で剣斬がお役御免になると、彼はもしかすると仮面ライダー至上初の「変身バンクを使われないまま物語から退場する仮面ライダー」になってしまうのか……?

しかしセイバー、一貫して「女性キャラを魅力的に描くことに興味がない」気がして、そこがなんか気持ち悪いと言うのがあります。そもそも男性キャラでも扱いが悪いキャラが多いので、気のせいだとは思うんですけど、ヒロインとして出てきているキャラが全然好きになるシーンが出てこないのは悪意を感じてしまうところがある。

(これは特撮繋がりの雑語りなんですけど、キャラクターの性別が物語には大きな影響を与えていないけど、キャラクターが自分の生まれ持った性別で健やかに生きている感じが出ていたなあと言う印象をキラメイジャーに持っていて、そこも好印象につながっていた気がするんですよね。瀬奈なんかはキャラ設定段階だとショートカットの予定だったけど、役者さんの個性を活かす方向でポニーテールを採用した流れと聞いたかな。結果として「快活なキャラクターなのだから髪型は短く」みたいなステレオタイプに乗ってないし、瀬奈と言う人物の説得力になってて、すごく好印象だった。
ゼロワンも亡が抜群にユニセックスなキャラとして登場してきて、その事について誰も疑問を持たないみたいなところ、2020年のキャラクターだなって思ってました。
特撮と言うか、実写作品でもこう言うキャラ表現を出来るしやっていいと言うのは、他の媒体の作品を見る上での刺激にもなりましたね。むしろアニメとかの方がキャラクターの記号にこだわりすぎている感じを受けている。)

だいたいゲンドウくんの話
他のキャラについてはあんまり喋ることないんですよね(作れば無限にあるけど)。
加持さんとカヲルくんがカップルとして降臨した時にはさすがに変な声出そうになったんですけど。あと冷静に考えてNERVの全戦力と全開発を担って、さらには気合でLCL化に耐える冬月先生のあまりの強さには普通に笑いました。

そんな冬月先生がずっとそばにいたのに碇ユイしか見てなかった男、碇ゲンドウ……。

『ゴルゴタオブジェクト』はおそらく、『ウルトラマン』に登場する『ゴルゴタ星』のオマージュですし、ゴッドゲンドウのモチーフも外見が似ているのでゼットン星人だと思って良さそうなんですよね。
おそらく庵野秀明は「エヴァンゲリオンのウルトラマンのオマージュでもあるので、エヴァンゲリオンのラスボスはゼットン星人である」と言うロジックに忠実にラスボスを選定したものと考えていいと思います。脳がしびれる。
これが庵野秀明にとっての「影響の極めて大きい虚構が、現実にフィードバックされ、現実は虚構にフィードバックされる」なんですよね。

神殺しの丘はウルトラマンモチーフと言うのは、シン・ウルトラマンに持ち込まれるモチーフの気がするんですよね。

しかし初号機vs13号機、まさかあんな範馬刃牙みたいなバトルするとは思わないじゃないですか。ミサトさんの部屋が出てきた瞬間ふきだしましたよ。と言うかゲンドウお前そんなに強いなら自分で戦ってよかったんじゃないみたいな気持ちが生えつつ、25年かかって始めて「親子の対話」が始まる。始まったと思ったら「エヴァを追っていた我々のよく知る電車」の中ですよ。終着駅のない電車。

そこでの碇ゲンドウの怒涛の自分語り「知識とピアノ」しかない世界のあり方、知恵の実にこだわり、世界と自分の断絶の象徴としてのイヤホン、S-DAT。これをシンジから返却され、ATフィールドを獲得して、ついにあらゆる媒体で始めて、補完されたであろう碇ゲンドウ。

今思うとQ予告映像でネブカドネザルの鍵を持って登山していたのも面白いですねゲンドウ。今回の能力を得たのはたぶんその時のはずですし、普通に身体を鍛えて登山したんでしょ?

似たもの親子(碇ユイか綾波レイかの違いはあれど、愛のために宇宙を滅ぼす)だし、他人に与えてもらわないとATフィールドがないと言う意味では共通の精神性なんですけど、ついに明確な違いが映像として表現されたなと言う気持ちがあります。

「碇ゲンドウは碇ユイしか見ようとせず、手を差し伸べてくれるのも冬月先生くらいだった」「でも碇シンジはみんなを見ていてみんなが優しいと声に出したし、みんながだからこそ手を差し伸べた」って部分かなっていう。これは二人の魅力の差ではなく、これは結局、周囲との関わり方の差なのかしら。旧劇のシンジに謝罪して死ぬとかではなく、補完されるのはやっぱ大きいですよね

「ディスコミュニケーションのままはやっぱりよくない」と言うよりは「ディスコミュニケーションでもいいけど、家族と恩師くらいはよく見ろ」みたいな結論にも思える様なバランスのとり方を感じたりもします。

そうだよね……セカンドインパクトの時にゲンドウくんがやったことはNERVを作って結果として息子をネグレクトしたとかなんですけど、シンジくんは破の直後にあたるQでちゃんと人と交流の意図を示してくれたもんね……そう考えるとカヲルくんはやっぱりキーマンじゃないか!

エヴァンゲリオンをこじらせた結果、自分が碇シンジだと思っていたのに、碇ゲンドウになっている人、わりといそうで。
そういう意味では邦キチの江波先生、かなり心配なメンタリティだったりしません?(あれで最後に周囲を拒絶されたら……)

しかし冷静に絵面の酷さを考えると「綾波レイの部屋で殴り合う碇シンジと碇ゲンドウ」が最悪オブ最悪だったんじゃないですかね。なんの比喩だ。

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