2022/12/18

雪/1008hPa/体調:そこそこ

久しぶりにGMして疲れたんであとでちょっとまとめるかも。

読んだ、観た。

小川一水『天涯の砦』

読んでいた本がたまたまセール対象だった。まず公式のあらすじを読んでほしいんですよ。

地球と月を中継する軌道ステーション“望天”で起こった破滅的な大事故。虚空へと吹き飛ばされた残骸と月往還船“わかたけ”からなる構造体は、真空に晒された無数の死体とともに漂流を開始する。だが、隔離されたわずかな気密区画には数人の生存者がいた。空気ダクトによる声だけの接触を通して生存への道を探る彼らであったが、やがて構造体は大気圏内への突入軌道にあることが判明する…。真空という敵との絶望的な闘いの果てに、“天涯の砦”を待ち受けているものとは?

「BOOK」データベースより

間違ったドアを開けただけでほぼ死ぬ状況での『タワーリング・インフェルノ』みたいな話なんですよ。その状況を描いた小説、絶対に面白いじゃないですか。そして面白いと楽しいは別なので、あんまりにひどい状況で辛いんですけどすげー面白いです。でも軌道ステーションが本当に破滅的な事故で全壊するところから始まるし、中には子供も犬もいるんで、辛い人は辛いよ! そしてこの小説、登場人物たちが変わりえぬ絆を手にするとかもないんですよ。そこは主題ではない。むしろ「癖がある登場人物たちが完全には協力できないのを楽しむ」タイプの作品なんですよ。

地獄度の高さに見合う「うまく行った場面の快感」が強いタイプの読書なんで、シチュエーションで気に入ったならかなりお勧めです。

ONE PIECE STAMPEDE

東映名物本編ではないイフのイベントを扱ったお祭り映画タイプの映画。完全にお祭り映画でしかないんですが、熱量と作画の質が尋常ではない。ONE PIECEのアニメそのものを始めてみたんですが、出来がよくて驚きました。

ウソップの扱いがいいなという感想があり、ウソップがわりと序盤に負けて退場するんですが「ウソップなんだから爪痕残すでしょ」と予想がつくし、そもそもウソップは武や暴のキャラではないんですよね。ウソップが暴力のぶつかり合いで負けたことは、ウソップの敗北にならない。相手が暴力を追求したキャラなので、当然ウソップのそういう強さが話の筋を通すのに向いていたってのはありますね。暴力に対してゾロやサンジが強さで対抗しても、なんの意味もないから……。

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