2023/12/13

雨/1030hPa/体調:よい

ウォンカのチョコレート工場のはじまり

今年全然ミュージカル映画観てないんですけど、これを観たからオールオーケー許してくれ名作だったからの気分になっています。僕はミュージカル映画は好きだけど視聴コストが高くて疲れがちなので、ついつい避けてしまいがち。ホラー映画と同じ理由で避けてる。

チョコレート作りの天才である魔術師・ウォンカがチョコレート工場を作るために訪れたチョコレート職人の町は、チョコレートギルドに牛耳らえている。しかもうっかりしてウォンカは借金まで作り洗濯工場に監禁されてしまう。しかし夢見ることをやめないウォンカは、出会った少女ヌードルと協力し、洗濯工場の仲間とともにチョコレートを売り出す作戦を実行する……みたいな粗筋の映画です。

日本国内広告では『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚とされ、実際には1971年の映画『夢のチョコレート工場』の前日譚として作られている本作ですが、これらの作品を履修してないと話がわからないと言う事は全然なく、「児童文学の下敷きに作られた新しい映画作品」として見てなんにも問題ありません。そう思って観に行くのが賢いかなと思います。

「児童文学の下敷きに作られた新しい映画作品」として見た場合本作はどうでしたかと言われた場合、僕は躊躇いなく「名作」と言いますね。映像のテンポ、劇中音楽ともにバッチリのミュージカル映画。子供が風船で飛ぶシーンが美しい映画は得てして傑作であるものなんですよ。監督が『パディントン』『パディントン2』のポール・キングなので全面的に信頼しちゃっていい(脚本にも関わっていますね)。悪いところがなさすぎて逆に感想を書きづらいまであるよ。

キャラの立て方がかなり良い。この映画を見て主演のティモシー・シャラメを嫌いになる人もいないと思う。町を牛耳るチョコレートギルドは当然マフィアなわけで、汚職警官などと組んでいるものの、その賄賂はチョコレート。全員がチョコレート中毒だから成立する闇の権力構造なんですよ。そういう「コミカルさによる希釈」「毒を毒と思わせない、甘い夢に仕立てる工夫」が随所にある。その結果として出力されたものだから、映画全編に「引っかかり」「毒気」がなく、素直に楽しむ事を是としたテイストが存在する。本作はチョコレート映画なんだから、苦味が交じることはあろうとも、観客の感想が甘い夢以外に終わってはならないのだと思う。我々観客はこの映画を見て、チョコレートと絵本があればごきげんだったあの頃の気分になっていい。そうであって欲しい。そういう作品だと思いました。

ちなみにこの映画が「なんの前日譚であるか」の話もすると。原題がそのガイドになっているんかなと。

そもそも小説は『チョコレート工場の秘密』(原題:Charlie and the Chocolate Factory)なんですよね。なので小説の原題を忠実に訳したタイトルの作品は2005年版映画の『チャーリーとチョコレート工場の秘密』の方だけで、内容もこっちのほうが1971年版『夢のチョコレート工場』よりも忠実だったりする。

1971年版映画の『夢のチョコレート工場』は原題が「Willy Wonka & the Chocolate Factory(この作品は舞台なんかにされる時、なぜかほぼWonkaあるいはWilly Wonkaにされるらしく、それを考慮してタイトルが変更したと思われる)」。この原題の作品の前日譚として作られたから、本作『ウォンカとチョコレート工場の始まり』の原題は一言「Wonka」になっていると解釈できるんじゃないかなと。映像から推理しろとかではなく、本来はタイトルだけでわりとわかるようにされているのではないか。

観た。

『でこぼこ魔女の親子事情』11話 

今回の子供枠は毒コアラっていうか、これはイヤイヤ期の子供? あるいはビオラではまだまだ足りないヤンチャ男子くらいの温度感……フェニックスお兄ちゃんポジション表現?! 太ったというかひよこ化してる……。不死の生命が健康を考慮して痩せる必要があるのか。ビオラの声が水樹奈々であることでしか接種できない筋トレまわりのトークがある。
こいつがモテるの、声の補正もあるだろ……。弟の扱いはどこも雑なんですよね……。

コメント

タイトルとURLをコピーしました