2021/10/25

晴れ/1022hPa/体調:労が辛い

ぬいぐるみが見当たらなくて首を傾げていたら、洋服をかけているハンガーのところにいた。洋服に張り付くようにして空中に浮いてた。お前……空飛んだのか……? なくしものが時々とんでもないところから出てくるのは、みんな空飛んでるからなのか……? って言うかぬいぐるみ、僕が寝たり部屋にいなかったりする間、部屋の中で自由に動いていたりしないか……?

この世に労働がある事を憎む気持ちが戻ってきた。今日は仕事が普通に忙しかったので……。

読んだ、観た。

阿津川辰海『名探偵は嘘をつかない』


「これがデビュー作なのかよ」とうめき声をあげながら読みました。応募時に20才でこんな長編書いた事そのものが凄いよ。原稿用紙1000枚くらいの厚さじゃん。
と思って読んだら後書きと解説で「最初は500枚くらいだったけれども、ものすごく努力して整合性を取れるように、足し算で修正しまくったら1000枚になっちゃったんですよ、あははは」みたいな事が書かれていて「怖い……麻耶雄嵩先生の言ってた『本格は努力』の権限じゃん……」となりました。けっして「本格は暴力」じゃないですよこるもの先生。

数多くの事件を解決してきた名探偵・阿久津透。探偵が国家機関に所属するこの国で『探偵』として数々の事件を解決してきた彼は、証拠捏造の疑惑を持って史上初の『探偵弾劾裁判』にかけられる事になる。集まったのは阿久津に兄を見殺しにされた彼の助手・火村つかさを始め、6人の請求人。
……と言うここだけでバリバリの特殊設定ミステリですが、これに加えて「神の力を借りてまで、妹のところに馳せ参じた兄・火村明」まで参戦する仕掛けがあります。これらの要素をひたすら足し算で足しながらバランスを取ったような作りになっていまして「よくこれで成立しているな」「さすがに荒削りだ」「とは言えこれを形にする弱冠21歳の青年、どんな執念を費やしたんだ?」と思わずにはいられないと思う。そして、ここまで足し算で成立していると思ってなかったので「足し算の答え」は当然予想の上。設定を活かした強い特殊設定ミステリが好きってい言う人には、笑顔で渡せる作品だと思う。むしろマスト読め。

『先輩がうざい後輩の話』1話。


原作がけっこう好きなので見てみることに。この世界にはハラスメントの類がほとんど存在しないので癒やしのファンタジーアニメとしてわりと好き。武田先輩あらためてアニメで見ると「現実では接するのが苦手なマッチョ」なのに、そういう人にありがちな「自分の価値観に合わせる感じ」がほとんどなくてとてもいい……。歩く時ペース合わせてくれるし、こっちが責任を感じずにいいように仕事の調整をしてくれるし……過剰にプライベートについて尋ねてくることもなければ、飲みの席でもなにも要求してこない……平和だ……。

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