2022/04/10

晴れ/1019hPa/体調:単純に疲労感ある

毎日毎日15℃も気温差があって明日22℃とか人間の体がそれに耐えられるほど頑丈にできていると思うんじゃね―ぞ気候!!!!! となっている。

観た。



Amazonに配信はないのでリンク先はBlu-rayになっています。今年観た中で今のところ「総合力1位」だなと思うアニメですね。

2045年。AI「セブン」がシンギュラリティに至り、その後あらゆるAIに知能の制限が設けられた社会。未成年の宇宙体験キャンペーンの会場「あんしん」に集まったのは、月生まれの少年ハッカー登矢、同じく月生まれの少女心葉、正義感の強い少年大洋、宇宙チューバーの少女美衣奈、その弟で登矢のフォロワーである博士の5人の少年少女。しかし「あんしん」は滞在プログラムの開始まもなく彗星との衝突という信じがたい事故に見舞われる。

と言う状況で始まる作品なのですがジャンルとしては宇宙SF、AISF、ジュブナイル、幼年期の終わりが該当すると思います。
今どき珍しい宇宙SFで、舞台となっているバルーンタイプの構造物である「あんしん」の描写も面白い。宇宙の描き方は登矢の発言にもある「宇宙はむき出しの自然」と言うのが重視されている印象でした。この描き方をしておきながら「地球人は宇宙に出るべきなのか」問題に対してもかなりつっこんでいるのは国産SF映像作品だと珍しい印象ですね。フロンティアやユートピアと言う描き方はされていないと感じました。少年少女のチームが状況を打開していく『ダイ・ハード』的な構造はジュブナイルととしての風格も高く、とくに前半はずっと「他のテーマよりもジュブナイルとして娯楽であること」を重視している作りであると思いました。

しかし問題となるのが「AIとシンギュラリティ」なんですよ。これはかなり挑戦的な描き方で「シンギュラリティに至った世界最高の知性であるAI、セブンは意味不明な文章と数式だけを残し、人類に殺害されている」と言う強めの設定がなされ、しかしセブンの遺産がいまだに問題になっているのです。それは社会構造にも影響を及ぼしている。しかし人類は今ではもはやAIなしには生きていけない。宇宙ではそれがより顕著である。もちろん「じゃあ人類はどうすればいい?」と言う問題提起がなされるわけで、それは「セブンの遺した傷跡」を持っているムーン・チャイルド登矢と心葉にのしかかっている。彼らはAIがいなければ……。

こういう問題を180分で処理しようと言う映画なのでまあ、情報過多の傾向はあるんですが、かなり映像としてわかりやすく作られているのがすっごく好印象ですね。これ以上のこと書くとなんでもネタバレになるからもう書くことあんまりなくない? でもここまででも文章量けっこうあるだろ?

世界の捉え方、AIのあり方に関してはかなり独自色があると思うし、「今だから宇宙SFを作りたい」と言う気持ちがあふれる画面はぜひ見てもらいたいです。とりあえずNetflixはいってるなら見てくれよ……。

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