2023/01/09

雨/1013hPa/体調:悪め

私はミオリネさんをこじらせた気配を自分に感じます。

観た。

『水星の魔女』12話

第12話 機動戦士ガンダム 水星の魔女
水星の魔女

急にガンダムっぽくなったというか、これ「普通のガンダムの第一話」じゃん。いきなりテロリストみたいなのが攻めてきて、若者が突如モビルスーツに乗って対抗するしかなくなり、結果初陣で戦果を上げる。しかし今までの全話を使って「そこにいるのは、戦争を知らない世代の若者で、戦争に巻き込まれるなんて最悪のことだ」って描ききっている。まして彼らは「軍事技術となったGUNDフォーマット、GUND-ARMの平和・医療利用を理念とした株式会社ガンダム」なのに、ガンダムは最強の兵器であるパフォーマンスをその手でしてしまうことになる。

今回のシチュエーションでこの「背景」を描くことに大きな意味があって「戦争に巻き込まれたのはお前らがかつてそうだったような、十代の少年少女でしかない」「戦争を仕方ない事とはさせてたまるか」という強い意思を感じる。かつてのガンダムをここで模倣することによって「かつてのガンダムとは違うものをやります」という意思をとても明確にしたと思うんですよ。これは新しいものを作るという、情熱ですよ。我々は作り手の情熱を今、浴びたのだ。

「逃げればひとつ、進めばふたつ」が本当の呪いである事丸々1クール使って証明するの、クレイジー。あの状況で「あなたならみんなを助けられる」という呪いをかけるのに呪いをかけるの、能登麻美子の声の最悪の使い方。こんなひどいことされたのは初めてだよ。たぶん水星は人の命が軽いみたいな前提があるんだと思うけど、マッマがスレッタの心にどれだけの呪いをどうやって植えつけたのかの答えがこれだよ……。

グエル先輩はここでも好感度をあげて、この世でたった一人、スレッタのためだけになにも持たずに飛び出したのはグエル先輩なんですよ。この世で唯一人、スレッタのことだけを考える事ができたグエル先輩。なのにあの仕打ち。あの状況で詰めたら相手を倒せる腕は普通の人類にはないんだよ。グエル先輩なんであんなマヌーバしちゃうんだよ。あんな最後で父親が父親なりの情を見せるの最悪すぎる。頼むからグエル先輩は普通の幸せを築いてくれ……あんたが泣くところ、これ以上見たくないんだ……。でもミオリネさんの泣き顔はもっと見たい……。

話の筋としては、白馬(白いMS)の王子様であるスレッタが、ミオリネさんの絶望面に最悪の罵倒を受けてすべてが終わるの、最高の引き。やっていることは完全に正統(あそこで殺す以外の選択肢ないでしょ)なのに、演出の力でホラーにしあげて「ミオリネの視点からなにが起きてしまったのかを、視聴者が完全に理解する」を成し遂げているんですよね。なので「フレッシュトマト」でバズってる。このミオリネさんから放たれた新たな呪いが、母親の呪いを解くきっかけになるんでしょうね。

ガンダムで「人殺し」を呪いにしてしまって後半なにやるんだ???? というのを楽しみに待ってます!

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