晴れ/体調:そこそこ
『十角館と比較してトリックのインパクトで劣らない、読みやすいミステリ』という難題を突きつけられてミステリファン頭を抱えるみたいな間抜けな事が発生してしまった……(無理を言わないで欲しい!!!!)
読んだ、観た。
『夏のトンネル、さよならの出口』

アマプラで今日まで、評判が割と良かったので見ました。
望みのものが手に入るのと引き換えに、外とは違う時間が経過してしまうウラシマトンネルに纏わる高校生二人の青春を描いた青春映画。スマホではななく携帯電話を使っているような時代を扱っているし、写メ撮るシーンもないな……と思ったけど、その機能はちゃんとあって時代背景は2005年だった。携帯の連絡先を交換するのが特別な儀式だった頃の時代を題材としたアニメーション。
ウラシマトンネル概念を最初に提示してくるし、ウラシマトンネルがどんな声質を持つのかの説明が25分くらいで終わるし、話を短くきっちりやる気なのがよく伝わる作りで序盤がかなり好印象です。全体的に優しいドラマで、ストレス性のゲロ吐いちゃう息子に乱暴にする父親と、そんな父親と再婚する女がこのアニメで唯一怖い存在だった。
出番が少ないのに情緒の発達したよく出来た妹の存在がずっと胸に来る……。
『熱帯』
再現性のないタイプの傑作小説。きつい人はきつそう。怪作。というかもう、奇書の類。奇書が好きな人は絶対に読むべきだし、奇書がきっつい印象がある人は読まないほうが良いと思う。そも、森見登美彦先生作品なのに京都の男子学生が出てこない段階でけっこうな奇書なんじゃないですか?
粗筋を説明するのすら難しい。「作家・森見登美彦が若い頃に読んだ記憶のある『熱帯』という小説を探し、読書会に参加する。そこで巡り合った女性が語る『熱帯』とは、読み終わった人間がこの世に独りも存在しない小説である……」とって言うところから始まるんですけど、ここを忘れて読んでも全然大丈夫なんですよ(なに言ってんだ?)なにせもう出てこない。『千夜一夜物語』、そして『熱帯』に関わった様々な人の思いを乗せたパートが続き、『熱帯』と思われる小説パートがあって……みたいな入れ子構造。
それでもかなり素早く読めてしまった(それも分厚いのに)ので、かなり読みやすいし面白いと思う……んですが、感想を検索したらけっこうな数の人が挫折していた……(奇書だからな……)ので自信を持ってお勧めできない!!



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