2020/01/08

雨/995hPa/体調:不調

ここから書くことは完全に僕の妄想です。

まず山田は登校してから、だいぶ慌てたはずです。中学校ですから「市川は風邪で欠席」ってお知らせがあったことでしょう。自分のせいだからなんとか罪滅ぼしをしたいし、そもそも市川が心配で気が気じゃなかったはずです。そこで給食でいちごババロアが出ます。山田ですので、本気で「市川も絶対食べたい」と思ったでしょう。市川にいちごババロアを届けることを決意します。

しかし問題があります。さすがにここでみんなの前で「市川の分のいちごババロアを、自分が届ける」と宣言してしまったら、全部バレます。という事は、市川にこっそりいちごババロアを届けるためには、なんとかして他の人間からいちごババロアを略奪するか、(プルーチェの時に牛乳をそうしたように)自分のいちごババロアをこっそり鞄にでも忍ばせる必要があったはずです。おそらくはこっそりでしょう。

山田がお菓子を我慢したのですから、これは重い決断です。

その後、市川への手紙を書くわけですが、山田としては市川との関係は秘密にしたいので、こっそり書く必要があります。一人になれる時間と場所が必要です。ではいつどこで書いたのかと言えば、当然、昼休みの図書室でしょう。普段からほとんど市川しかいませんから、一人っきりになれます。そこで山田はたぶん「元気だしてね❤」と書こうとして照れくさくなったのか「元気だしてね💪」と誤魔化したのかもしれません完全にここは推測と言うかたんなる希望でも左右反転したのこれ理由じゃないかな。そして手紙をハート折りしたはずです。と言うか、絶対にした。そこで「ハート折り紙で渡したらモロじゃん!!!!!!」となって折りなおしたのでしょう。

次に帰宅した姉の動向を考えます。家に風邪の弟がいて早めに帰ってきたのなら、まず様子を確認したかったとは思うのですが(その前に手洗いとうがいかな?)市川の部屋にいちごババロアを持っていったということは、リビングにはその前に立ち寄ったはずです。5ページにもう夕方らしい描写があります。また6ページではソファーにちょこんと座っている山田の向こうに、内側のカーテンは閉じている描写があります。となると、リビングの照明がついていたかもしれません。ついてなかったかもしれません。ついていたら市川が起きてリビングにいる可能性があるので絶対に様子を見ただろうと思います。

リビングで見たものは「いちごババロアの入っているビニール袋」「ティファール」そして「おねえのカップ」なんですよ。山田のために市川が用意した紅茶です。誰だって女が着たと気がつくに決まっている。姉は「最近学校楽しそうだね」までわかっています。市川に好きな女の子がいる事は薄々察していて、その相手が着たのではと想像するのは、かなり自然ではないでしょうか。

そこでいちごババロアを手にとって手紙に気がついた。手紙の折り目から、かつて自分も女子中学生だった姉は、一目で理解したのではないでしょうか。この手紙の折り目、ハート折りだと。

悩んだのですが、悩んだのですが、僕は「手紙の中は見なかった説」に傾いています。手紙の中は見なかったので「京ちゃん…なんか辛いことでもあったの?」と言う発言に繋がったのではないでしょうか。中を把握していたなら、これは言わないと思います。また、もし「すっごく綺麗な子」「山田(即答)」事件を母親から聞いていた場合「山田の署名」を見た瞬間にすべてを察するコースに入っていたはず。

なので姉は手紙を見ていないはず……そうだといいな……。市川のおねえなんだから優しく常識があると信じたい。その上で母親が帰ってくる前にキッチンを片付けてくれたのでは……優しい世界……そうあって欲しい。

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