2022/01/05

雪/1027hPa/体調:労働のことを考えたら具合悪くなってきた

仕事初めなので労働のことを考えたら具合悪くなってきました。それが今日のすべて。

読んだ、観た。

『恐竜学者は止まらない! 読み解け、卵化石ミステリー』


恐竜の卵化石研究の第一人者、ダイナソー小林のニックネームで知られる小林快次との共同研究でも知られ、最近だとカルカロドントサウルス科の研究でも名前が知られる田中康平氏の著書です。控えめに言って「こ、こいつも恐竜研究が好きすぎて狂っているタイプの研究者じゃねえか!!」となるタイプの人。研究していて辛いと思ったことがないって書いてあるんですけど、普通の人間はこの境遇で生活していて楽しいなんて思わないよ辛いだけだよ。
本としては序盤はそんな面白くなくて、後半の研究の話になってからのほうが面白かったです。身も蓋もないんですが知識も技術も身についた研究者となっている博士課程で取り扱った研究の方が、院生とかの頃の研究の話よりもずっと面白かったので……。

田中康平氏がやった研究がなにかというと、とりあえずありとあらゆる現世の鳥類・主竜類の卵のデータをかき集め、その間隙率(ここでは卵の殻に空いている、卵が中の水分を放出するための気孔の密度や大きさのこと)を恐竜のものと比較するというものです。「もし卵が同じようなものなら、巣、そして巣が作られた環境が似ているはず」で「卵を知ることで恐竜の繁殖行動を推測できる」と言う切り口です。これが面白く、これによってオヴィラプトル類(それもオス)が抱卵していたことがわかってきています。このあたりのことは興味がありましたら、検索すると論文を読むこともできます。
いかなる経緯で研究されたものなのかなど、論文の外のことがかなり書かれています。それゆえに一人の研究者の成長物語として読めます。

これは個人の気持ちなのですが、この研究はオヴィラプトル類の研究であるというのが熱い。オヴィラプトル類がいかなる動物であるのか、闘争化石はいかなる意味をもつ化石だったのか、オヴィラプトル類の実際の生態がわかってきたのになぜ「卵泥棒」と言う名前のままであるのか、と言うのは「学問」の面白だを知る上でとてもいいテーマなんですよね。

『シャドーハウス』8話。


エドワードが本性を表したりする回。ルウの顔に続々してしまうリッキーが最悪すぎて大好き。絶対に一生幸せになれない恋の始まり見下してもらえた最高すぎるでしょ。全員がこの短い間に、精神的な成長を遂げていて、その中心に「エミリコの笑顔」がチラついている構造なのが愛しい。シャドーと生人形の関係が主従と言うよりは、ずっと「共依存」に近いものであることがはっきりと示され。「ではその軛から脱出している大人たちとはなんなのか? もしかしたらそれは……エミリコを傷つける敵なのでは?」と言うのが提示されるんですよね。やりたいことが明確で気持ちいい。

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