曇り/1006hPa/体調:普通
ちょっと暑くて苦しい感じになってきました。
宗教的な問題で遊ぶかどうか迷っています。
読んだ、観た。
三津田信三『誰かの家』
ホラー小説短編集。主人公三津田信三固定ではない感じ。三津田信三さんの短編集を読むのは始めてだったのだけど、長編だと入る「解決編」がないため、結果としてホラーの純度が向上している気がします。全編かなりよかったけど、とくに好きなのは『ドールハウスの怪』と『誰かの家』かな。共通点として「物理的に不条理に追い回されて、命の危機が描かれる」なのでややパニックホラー感。僕はパニックホラーが娯楽として好きなのだと思う。
『映画ドラえもん のび太の月面探査記』
辻村深月脚本のドラえもん。異説クラブメンバーズバッジはドラえもんの全道具の中でもかなり好きで、子供の頃「欲しい」って思っていたものなので、それが劇場版でトピックがあたること自体、すごく幸せに感じる。どうぶつねんどで住民を作るのも含めて、地球空洞説を扱った原作の展開のオマージュで「好き……」となってしまう。
他にも月面の開拓を行うシーンが、全部「ドラえもんが好きな人が考えたドラえもんの道具の詰め合わせセット」なんですよね。辻村深月さんがこういうドラえもん映画を作ることに参加したの、子供の頃に「自分と同じ好き」をドラえもんから感じていたのだと思えて嬉しいんですよ。
「バッジがなければこの世界の住民になることはできない」をホラー要素として使ってきておいてから、「バッジが外れたはずののび太がなぜか無事」と言うのはマジに謎掛けがうまい。そしてそこで「本物の月のウサギと出会う」のめちゃくちゃロマンチックなSFの作り……。
Twitterでフォロワーも言ってたんですが、物語の結論として、世界は子供に任されるわけですし、そもそも大人はこの映画で全然役に立ってないんですよ。そもそも善良な大人も少ない。そこは不満なんですよ。
しかしのび太たちとルカたちの関係性はめっちゃいい。とにかく全部いい。そこで1億点加算したくなる。大人になってもきっとのび太たちは彼らを思い出すのだろうと思うと、涙がにじむ。
細かいところではのび太が「ドラえもーん!」と叫ぶまでの展開でストレスになるところがないとか、そういうところもよかったり、総合力はとにかく高い。
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