2020/06/16

曇り時々竜巻/1002hPa/体調:ちょっと眠い

明日父親が入院する予定なんで、ちょっとゴタゴタするかも。今度は難病が原因ではないです。

TLで見かけた話題なんですけど『リズと青い鳥』の全体に溢れる緊張感、かなりの比重がキャラクター達の距離にあるんじゃないかなと思ってます。一つの画面に何人もいる場面が少ない。山田尚子監督は足を描くことで距離や相手との向き合い方を調整するのが異様にうまくて、その能力が遺憾なく発揮されていた作品だと思うんですよね。

山田尚子監督のこの描写能力、明らかに異端なので、『たまこまーけっと』を見ている途中でなんか「異様に足の描写が多くない?」って気になって「山田尚子+足」みたいな通常ありえない検索で調べちゃったもんな(それで実際にそこにこだわりのある監督だと言う情報が出てくるんだから、やっぱみんな注目するんですよねあれ)。

メイキングとかインタビューとかもうちょっと読んでみたい監督の一人なんですよね。
なお武田綾乃さんも原作作中で「笑顔だと思うんだけど、笑顔なのかはっきりしない表情」だとか「本人は笑っているつもりなんだろうけど、失敗している」だとかを出して、読者の印象を明確に誘導しているんですよね。とくに希美はこの手の作り笑い描写、久美子にはっきり見抜かれているとわかるように書かれている。

読んだ、観た。

『新サクラ大戦』『新サクラ大戦』9話、10話。まとめて見ました。本筋の展開が始まったらわりと面白い気がします。クラーラたちの過去は割と好み。僕は実験生命体の存在に対してやや脆弱性を持っている。莫斯科の人は結局なんでバレエキャラなの? 過去が明らかになったら技術者系キャラっぽい解説がなされたので、バレエ耽美路線を強調する意味がわからなくなってしまった……すげえシュール。

それはそれとして、話のテンションはよく引き絞られている印象です。サクラ大戦がそもそもそんな感じですけど、シリアス展開の方が話が整う感じなんですよね。そもそもはあかほりさとるがそう言う芸風の人だったからなんだろうけど。この世界観でさらっとその情報が出てきて悪い事じゃないみたいな反応をする神山隊長への好感度は高め。初穂の失言どうなの? って思うけど、本人には全然悪意がないのはわかる人格に描かれているのでセーフ感ありますね。

王道展開が入ってきての田中公平楽曲とのコラボ、強いんですよね。内容的にはほぼ機械的に王道の展開を繰り出している感じがしないでもないんですが、それをやれるというのはよく出来ていると言う事なので全然印象はいいですよ。終わってみると「何話か虚無回があるけど、まあよく動くから見る価値あるよ」くらいのポジションになってそうだなー。

本当に事件が起きているじゃねーーーーーか!!!!!!!!!!!

Karte46で自分より先に母親のことを「可愛い」と表現された山田がひたすら市川に「可愛い」と言われるために努力する話。なんですけど、情報の圧縮度が今回もやたら高い。
作中はクリスマスイブ=真冬なんですけど、山田が買う服はノースリーブのワンピース。完全に意図的なオシャレ行動。さすがファッションモデルだな……みたいにアピールしておいて、この展開。市川お前露出の少ない方を選んだな! お前がラブコメ漫画の主人公なんだよ!

注目するべきはやっぱりオネエの行動です。まずそもそもオネエが出てくる段階で、オネエが一定以上オシャレであるとか山田はやはり大人っぽいんだなとかの情報が出てるんですけど(山田は大人っぽいので大学生と同じ店で買い物するし、オネエはオシャレなんでモデルと同じ店で買い物するんだ)、5ページ目1コマ目、おそらくオネエは市川に気がついている。6ページで市川とばったり会うつもりだったのにいなくなってて、靴を観察してる。8ページ目でグチャグチャだったはずの靴が並べ替えされている。

その上で「さすがに姉がスカート試着して弟にその自撮り送る?!」の流れだと思うんですよね。3巻の感じだと、4巻刊行時には明確にされると思うんですよね。オネエは「京ちゃんが風邪を引いた時のあの子」までわかってると思うよ。

しかし山田も市川も、人間が出来ていてスペックも高い方のわりに、自己肯定感はそれほど高くない(自分に自信がない)様子なんですよね。この事が伏線となっているんだろうなあ。次回はそのあたりが影響出そう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました