2020/09/26

晴れ/1010hPa/体調:よい

父がまるっきり脳梗塞の症状を訴えてきたので緊急で病院に行ったら、待合室にいる間に「治ってきた」と言い出して、実際調子がよく見えてきて、その後検査したら異常がなくて、家族全員で変な顔して帰宅しました。なにもなくてよかったんですけど、それはそれとして不安ですし、今緊急外来に行くとちょっと検査項目が増えているらしいのも大変そう。その待合室で読んでいたのが『ステイホームの密室殺人』と言うチョイスだった僕、わりといい根性してるのではみたいな気がしてきた。

読んだ。

白鳥士郎『りゅうおうのおしごと!』13巻。読んでいてちょっと現在のライトノベル市場について考えてしまった。白鳥先生は緻密な取材に基づくリアリティのある描写の他には、陰の感情をそっくり切り取った嫉妬や憎悪を隠さない事での人間同士の衝突の激突みたいなのが得意なんですよね。このシリーズの将棋バトルの面白さはそれと強く結びついているなと言う認識でいます。「絶対に勝ち目がないような相手に対して、嫉妬をむき出しに、徹底的に急所をつく卑怯とも言えるようなスタンスで追い詰める」みたいな流れ、かなりあるんですよね。今回もわりとそういう流れの戦いをしている。ここからわかることは、白鳥先生が人の機微、とくに負の感情には精通しており、「この台詞はこの人物のコンプレックスを刺激するために、わざと露悪的に繰り返している」みたいなのは完全に意図って事なんですよね。そしてこのシリーズは、突然あまり脈絡なく下ネタがキツめになることがわりとあるんですが、その悪意にも自覚的だろうって事なんですよね。だからちょっと「この会話きっついな」になってしまったところがあった。そこ以外はよかったんですけどね……。
そもそも個人の性的指向をギャグにしてしまっているロリラノベと言うジャンルを読んでいてそこを気にするなと言われたら、だいたいそこで終わる話なんですけどね。でも中高生である姉弟子の身体的特徴を何度も煽っていじめるのは、単純に下品だと言うラインを踏み越えているんじゃないかな。ここまで12冊やってきたことはやめるわけにもいかないとは思うんですけど、こう言うのをネタにしても主人公がひどい目にあえば許されていたのは、平成までと言う感じにはなっていると思う。
これを許すレーベルは古いんではないかなとか、そもそもラノベ市場がそういうところある? そうでなくてもオタク向けとされるメディアにはそういう風潮があるような気がする。この風潮はだいぶなくなってきた気はするんですけど、まだ胸のサイズとかはバカにしていいポイント扱いになっている要素の気もする。いやまあ、オタク向けとされていないメディアでも、多いんじゃ、多いという統計はあるのか? みたいになるんですけど……(日本のインターネットではまだよく見る印象がある、くらいが普通かもしれない)

普通の感想も書くつもりだったりしたんですが、病院とか行ってたら時間がなくなったのでこのへんで。

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