2020/12/27

曇り/1022hPa/体調:普通

レイジングループ


むちゃくちゃ集中してプレイしてなんとかトゥルーエンドは見ました。細かい死亡やCGの回収は後に回します。とかやってたら全部終ってから「暴露モード」って言われてどうしようかなと思ってます。さすがに一気に全部確認するには労力がかかりすぎるので、これからはわりとのんびりやろうと思います。読む本たくさんあります。

「優しい田舎の人々が、なんかどう考えても由来が怪しい人狼ゲームを開始、実際に殺し合う! それに巻きこまれた主人公・房石陽明はどうやら人狼ゲームに巻きこまれ続けると言う地獄の様なループに入ってしまったようだ」と言う粗筋のアドベンチャーゲームです。
序盤はメインヒロインを生かせないかみたいな方向で悩むんですが、他の村人との交流が進むにつれ「お前も……死ぬなよ……」「オレは君を守る!」みたいに思考が誘導されていくので、実によく出来ているゲームと言っていいでしょう。実際プレイしててすごい楽しかったですね。プレイヤーである僕らはわりとそんな感じになるんですが、主人公たる房石陽明が本当にそう思っているのか常に怪しい!

ロジックの方向性とか雰囲気もあるんですが、とくに主人公・房石陽明のキャラクターが完全にメフィスト賞なんですよね。勝ち確ルートに入った途端に「〇〇、あなたには△△と言う武器があった。最後までそれで戦うべきだった」と脳内で言い始めるところがとても西尾維新なんですよね。倫理観が普通の人間と違っていて、自分の特殊な価値観を自覚していて、わりと勝ち誇るところがこう……西尾維新の主人公なんですよ。既視感! わかって!

「ループ可能な状況で人狼ゲームに巻きこまれたら?」と言う問いかけは実に魅力的で、どんな人間でも「まず皆殺し出来ないか確かめてみたい」とか「こっちの残機が無限ならローラーすれば自陣営の勝利までは保証できるな」みたいな事は考えると思うんですよ。ちゃんとそう言うルートを検討してくれる、それがうまくいかないみたいな流れも描写されているので、それだけでも価値があるゲームですね。面白いのは、目的が「陣営の勝利」に限らないと言う状況設定です。なにせ現実に起きていることなので「ヒロインは助けたい」みたいな欲が生まれるし、「ループを抜け出す手段を探さないといけない」。

房石陽明のバトルスタイルは「理論武装して正論をぶつけ合う、積極的に意見交換することで自陣営勝利・自己生存を目指す」であり、彼はそのプレイスタイルには自信がある。キャラがかなり強い語り手です。なんで彼は「中堅くらいの追従者にうまくなって生存を狙う」みたいな戦法はしないんですよね。これを考慮して選択肢を選ぶ。と言うところに、シナリオの個性が強く滲んでいる。必ずしも、人狼ゲームのセオリーがこの世界におけるセオリーとは限らない。
その上で「シナリオ全体に施された謎」を追い求める要素もある。この要素の多くは「チャートの未知のルートを開拓するキー」として処理されている構成となっているので、視覚的になにをやっているのかわかりやすいです。この辺親切。

めちゃんこインテリジェンスの高い房石陽明が「なんでそんなしょうもないことで死ぬの?!」みたいなルートが存在するのは、「それこそローラー作戦で小さなリスクも摘み取っておく」と言う事の表現でもあるんだと思います。そのわりには普通に攻略するだけだといくつか謎が残る仕組みになっているのも「ライターの意図」なんだろうな。

真相を知っての感想とかはまあ……「房石陽明のキャラクターでこの事件を解決するならば」がちゃんとあって、そこがとてもいい。なんで言いよどむ感じになってるかと言うとその……やればわかるよ。としか! わりと真相に迫れていたプレイヤーだとは思うんですが、最終的に僕は「それは気がつかなかったよ! お前なあ!」となりました。つまりとてもいい解決編だった。今、ダウンロード版がセールなので遊んでもらえると嬉しい。とくにメフィスト賞好きにはよい。

観た。

『仮面ライダーセイバー』16話。編集さんが編集の仕事してる! でも出版社の名前、完全にやばい宗教系冊子作ってそうなセンス、だ、大丈夫なの!? エピソード進行のためのフラグ開示はわりと出来ていて「前回倒した闇の剣士が、そもそも自分がなぜ裏切ったのかを示唆、そこに揺さぶりをかけるようにやってくる謎のスカウト」みたいな明確な動線がありますね。なんでエピソードそのものの納得度は高いんですけど、飛羽真が危険と他人に言われたら、それをサクッと信じてしまうソードオブロゴスのみなさんの飛躍がすごくて素直に受け止めにくい……。繰り返しになるけど「会話しろ」だし「突然行動するな」なんですよね。なんか毎週こういう事しか話してないなー。

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