2021/07/17

晴れ/1016hPa/体調:暑さで参っている

35~6℃の気温まで上がってしまって、そうなると僕の体温は低めなのでどんどん疲労していく。水分が出ていくので段々と弱っていく。夏は苦手。

ピーター・ラビット2バーナバスの誘惑

「違法薬物! 人身売買! ギャングスタ! マフィアの度胸試し! 銀行強盗! 偽札の原本!」と言う感じの映画でした。マジかよこれ。

もう話の筋とかはなにもかも公開されている作品だからネタバレ含む粗筋なんですけど『田舎育ちの悪ガキピーターは、ある日偶然にも都会のマフィア・バーナバスと出会い「お前の親父と自分は友人だった」と聞かされる。なりゆきでバーナバスとともに強盗を働いたピーターはその腕を買われ、彼と仲間の運び屋達の銀行強盗に参加しないかと誘惑をされる。そのターゲットは、ピーター達の知らないものでバーナバスはそれさえ手に入れば一生食うに困らないと言うのだが……』と言う話です。マジにこれなんですよ。

画面に映っているものが基本的にはずっと可愛らしいアニマルなので、こう言う話ってすぐには理解できない人もけっこういると思うんですけど、こういうマフィア映画のプロットをそのまま輸入している。見ていて雰囲気が近かった映画としては『オーシャンズ・イレブン』などが挙げられると思います。それをピーター・ラビットでやっているので、それだけで偉大な映画だと思いますね。

1との違いはけっこう大きくて、その要因はいくつかあるんですが、まあなにより「マクレガーさんとは基本的には闘争する理由がもうない」が大きいですね。ピーターのもつ生来の闘争心が別のところに向かいますし、そうなると直接的な暴力を振るう理由がそれほどなくなる。なので暴力の向かう方向が違ってきますよね。その結果としてかなり「反社会的」なエピソードになったんじゃないかなと思います。

メタの要素が強い作品と言うのもかなり特徴的で意識せざるを得なくて(それで娯楽性を失わないことに『デッドプール』の味も思い出したりしてました)、原作はイギリスで作られた童話なんですが、これはアメリカの映画なので資本主義の強い波に晒される話をやって、現代ハリウッドの批判批評を盛り込まざるを得ないそれならそのままやるぞと言うのを、人間側のドラマとして展開しています。作家の良さを殺してしまうが売上だけは出るタイプの編集怖い(この編集の元で仕事した人、次の作品を二度と作れなくなるでしょ)。このキャラの煽りを受けて人間の「薄っぺらさ」が強調され、その裏でウサギ達が古典的な骨太ギャングスタをやっているって言う構造……なに???? ……あー、でもまてこのウサギ側のドラマの古さ、意図的で「動物でやるならキャスティングとかの事をなにも気にせずに、古典的なドラマをそのまま輸入する事が出来る」たぶんあるな? やってるな。これ意図があると思って間違いなさそう。

実は今回既視感を得た作品があとミュージカルの『Annie』だったんですよ。あまり細かい比較はしていないのですが、作劇のリズムが似ている。冒頭の掴み、主人公の孤独、受け入れる先とそこでのドラマ作り、終盤の異様なテンポ感なんかが似ていたのをなんとなく連想してた……ら、同じ監督でしたね。今日調べていて気がつきました。僕はたぶんこのリズムがそもそも好きなんだな……評価はされているタイプの映画ではないんですけど、あれも妙に「好き」でハマったんですよね。

僕の中ではかなり「偉大な映画、でも娯楽として消費していい映画」として、もっとどんどん称賛されるといいと思う。みんな見て。

個人税でこの出来のモデルを自分で制作して運用する名取さな、なんだお前????

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