2021/08/30

曇り/1014hPa/体調:復調傾向、6千歩くらい歩いた

大前提として今日は全部ジョークの雑回って事で。言い切っている様に見えても「そう言う話だったりしてあははは」くらいのやつです。

日本、日本人は味覚が優れている、日本人だけがうま味を感じる事が出来る、あの食材は日本人しか食べない……みたいな事を口走りがち。この文化インターネットがなんか嫌いなので、今日TLに流れてきた「うま味は(日本以外の)世界では重要視されていない」(世界はいくらなんでも主語デカすぎるだろ、人類よりもさらに大きな主語使うのちょっとためらった方がいいよ)ちょっと資料をあたってみる気になりました。

味覚に関する研究はまだまだ十分行われているとはいい難いです。口の中の場所によって感じる味が違うと言うのも事実ではなかったとわかったのは近年の事ですしね。そしてよく言われる「味蕾の数には人種差がある」なんですけど、この話は実は掘ってもソースになった論文が出てきません。少なくても「近年研究によってそれを確認したと言うソース」はないと思う。エビデンスがあるなら教えてほしい。

そもそも味覚というのは(当然なんですけど)舌だけでは完結していません。「甘味、うま味、苦味、酸味、塩味」にはそれぞれ別々の受容体が存在して、刺激を受けると脳に信号を送ります。仮に味蕾の数や種類に人種などによる差があったとして、脳でそれをどう処理しているのかも「味覚」に関わるだろうから、両方の研究が進まないともっともらしい事はあまり言えないんだと思うんですよね。なお味の嗜好、味覚が変化すると言うのはたぶん脳の働きって言われてますね。味覚が「伸ばす事の出来る能力値」って言うのはあり得る感じね。

ここまでで共有してもらいたい前提は「人種差があると言う事実は確認出来ない」ですわよですわよ。なんで人種差はすべて無視していいと思う。

次に考える必要がありそうなのは「食べ物の中のうま味の量の比較」。
これはいろんな食べ物の100gあたりの定量的な数字が出ていたから羅列しておくだけにしますね。料理する人はなんとなく「あーこのくらいか」って把握出来る気がするし。

うま味と考えられている化学物質は「グルタミン酸(アミノ酸の一種)、イノシン酸(核酸の一種)、グアニル酸(核酸の一種)」。とくに重要となるのはグルタミン酸なので、大雑把に考えるには「定量的に考えて、食べ物にどの程度グルタミン酸が入っているのか」でいいかなと思ったのでそれだけ考えます。イノシン酸の方も重要なんですけど、肉や魚のうまみ成分が重要で肉や魚を干したり煮込んだり加工したりして圧縮させれば美味しいあまりに当たり前の事すぎて"""世界"""が知っているだろうから今は議論したくない。

以下注釈なしに食品の可食部100gあたりのグルタミン酸含有量の数字を書いてたら全部このサイトから引用です。最初に昆布味噌醤油。

煮出し昆布出汁/110mg
刻み昆布/1100mg
醤油/1600mg
味噌/2700mg

なるほど、味噌汁は出汁もだけど、味噌の偉大さが感じられる数字。
僕が気にする食材はなにかって言うと、チーズとトマトなんですよ。チーズもトマトもグルタミン酸が多く含まれている事で有名で、かつ世界中で使われています。まあ以下の数字全部参考でしかなくて、この話題は「複数の地域の同量のスープ」とか「同量の肉料理」とかにどの程度グルタミン酸が含まれているかを定量的に分析する必要があるんですよね。なので食べ物をすべて粉砕するところから初めてないので、その段階で「まあ数字並べているだけ」ってもんですよ。

ただ「トマトとチーズには大量にグルタミン酸が含まれているので、これをたくさん食べる文化がある以上、うま味グルタミン酸はどこでも重要視されていた歴史があるのかもね」と言う気分にはなりました。

ナチュラルチーズ/5100mg
カマンベールチーズ/4300mg
ヤギのチーズ/230mg
パルメザンチーズ/9900mg

生トマト/240mg
トマトピューレ/760mg
トマトケチャップ/660mg

少なくてもピザ、トマトとチーズたっぷりのあれ、脂質の話もあるんでしょうけど「大量にトマトとチーズを使っているのでグルタミン酸がとても豊富な食べ物」と言う側面もあって、全世界でヒットしているのではないかなと言う気持ち。ピザを食べる人間はとにかくうま味が好きな"""""可能性"""""がある。生ハムとか乗ってるのはますますうま味が強い。
個人的には「食べ物に振りかけるのに使うしょっぱいチーズ」だと思ってたパルメザンチーズに大量のうま味も存在したのが「だからあれあんなに美味しいのかよ」と言う納得が大きいです。

そもそもたぶんトマト発明以前に昆布が取れない場所でグルタミン酸の供給源「トマトの1/5程度のグルタミン酸を持つ他の野菜」だったと思うんですよ。だから全世界には(調理方法の発展の理由には衛生面や水質道具などの問題も関わって来るとは言え)「水で肉や野菜をとにかく煮ろ」と言うレシピによって誕生したスープやソースが存在するんでしょと思う。うま味を重要視しないとあんなに無茶苦茶煮ないでしょコンソメみたいに思います。

これはさらに個人的な解釈になるんですけど「一般に食用にされたのは19世紀の事であるにも関わらず利用量世界一位の野菜であるところのトマト」と言う存在そのものが、うま味の重要性を物語っているように思えるし、これがあるから「世界的に醤油や味噌を使うのがスタンダード」みたいになってない部分があるんじゃないですかね。

アメリカのキッコーマンの人が「アメリカでは醤油を塩分多め、アミノ酸少なめで販売している。とくにバーベキューソースに混ぜる際、こちらの方が評判がいい」って言ってるドキュメンタリー見た覚えがあるんですけど、これも冷静になると「バーベキューソースにはそもそもトマトが含まれているんだぜ」って要素がありそう。異世界転生して醤油の生産に成功しても、その世界大豆よりトマトの栽培の方が向いていたらトマトに負けたりしてね。チーズの製法でチートするのはわりとありだな。

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