2023/04/23

晴れ/1022hPa/体調:そこそこ

選挙に行って戻ってきたらその間にうちの近所だけ通り雨が降っていたし、それに伴った強風で洗濯物干しが全部倒れていて泣き崩れるかと思いました。

それでもにこにこで夕食のブリを食べていたら、箸先にブリの身よりも柔らかいものがあたってなにかと思って引っ張ってみるとそのまま10cmくらい伸びて「……寄生虫じゃん」となって食卓が凍りついたり。なんかこう、細かい間が悪いと気が滅入るね……。

観た。

第15話 父と子と
水星の魔女

冒頭にいきなりグエルを虐待して我々を暗澹たる気分にさせるの、感情のコントロールが抜群にうまくて。今後この人達がなにしても(なにをしてもですよ!)グエルをこういう目に合わせる様な人たちだから、善良ではないと提示してるんですね……。

ここにきて明らかにされた『戦争シェアリング』と言う、デカすぎる悪意。どこで兵器需要があるのか、どこにパイロット需要があるのか、なんで地球の人々がずっと怒ってるのかのアンサーがひどすぎる。

その後グエルが見せる、「考える前に体が動く」「君が泣きそうな顔してた」で人を助けてしまう精神が「この世界では普通ありえないもの」として説得力が抜群だったんですよね。あの精神性でどうやって兵器企業の御曹司してたんだ……? お前、父さんを助けるためにコクピットから出ようとしてたの素だったんだ……っていうかあの精神性なのにMS戦闘だけクールになるの、生粋のヒーローなんじゃん……。

植物の生存戦略で最も有名かつ、水星の魔女で最も印象的な植物である『トマト』が採用しているものがなにかって言うと、『毒』なんではないでしょうか。パーメット(そもそもこれも小型のヤシ植物ですね)の侵食に対抗するシステムは解毒を意味するアンチドートですし、外れてない予感がします。他者を退ける毒、パーメット。パーメットによって拒まれぬ人類、ニュータイプであるスレッタ。

そしてトマトの毒は熟すると失われる、未熟だった人類が揺りかごから脱出する時には毒は失われる。植物はそうして繁殖する。人間性の回帰とは、人類が苦しみを共にして乗り越える社会システムであり、それこそがQZである。

一方で(生物学のタームにおける)コロニー(一つの群れ、グループ)単位内でクローン的な増え方(接ぎ木)をする話にも接続される文脈軒もしますね。プロスペラの言う方のQZの本質はこのあたりに結びつきそうな気がします。友人は多数のノードに分かれた人類が、それぞれで独立して生きていくシステムって表現してて納得がありました。

黒沢ともよの演技力と、みりあの神対応を満喫できる回なのは間違いないし神回だと思います。でもコメント欄が「こういう奴らいるよな」と言う気になってしまってひゅんとなっちゃった……。全体的に解像度が高いのがめちゃくちゃいいアニメなんですけど、それゆえに時々「キッツ」となる場面がある気がする。みりあが「とっても怖かった」はめちゃくちゃ信頼しているセリフのはずなので、がんばってくれP……と素直に応援したい。

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