2020/05/09

曇り/1015hPa/体調:よい

体調、よかったんですよ。6時位にはもう目が覚めて「あんまり寝てないからまずいかもな」と思ったんですけど、21時頃からだいぶ落ちこんだり、精神的な不調を多少感じる程度で、ひどいタイミングはなかった。昨日今日では気温・気圧の変化があんまりないからかもしれないですね。

色々あって新しいクッション買ったんですけど、使用感なんかはまた後日。腰にいいかはまだ未知数なんですけど、明らかに尻に対する負担は軽くなってますね。そしてこれ、椅子の上だと姿勢がいいほど効果があるように感じるので、姿勢よくしないとな……(座り心地の悪い椅子の上で胡座かいてしまう悪癖は治そう)。

読んだ。

暁佳奈『ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバーアフター』シリーズ最終作。収録は六編(プロローグを抜けば実質短編五つ)。「本編エピソード開始から終了後程度までのヴァイオレットを描く」ところから始めて、主要登場人物数人からみた「ヴァイオレットの成長」を描写し、エピローグに繋げていく感じですね。振れ幅の原因は例によってだいたいディートフリートお兄ちゃんです。小説版はアニメ版と違ってアクションが多いんですけど、今回はその編少なめ。作者さんが明らかにアクションシーン(それもかわいい女の子がでかい武器持って敵を駆逐していくヤツ)大好きなのに、それをやってないのでシリーズ中では一番穏やか。強盗は出るけど!
相変わらず振れ幅の広いヴァイオレット(と言うよりも、ディートフリートお兄ちゃんが出るとその途端、語られるエピソードが全部物騒になるんですけど)。正直に言えば最終巻と銘打って出されたシリーズ小説の最終巻としては、やや雰囲気のまとまりがないと言う印象もあります。ただ個人的には筆致や構成の匠さよりも、叩き寄せる感情表現を重視した作品と言う印象なので、最終巻をこの路線にして「人間としてのヴァイオレット・エヴァーガーデンと、彼女が周囲に与えた影響」を中心に描いたのは良かったなあと思います。結果として作品のテーマに一番則ったのは、本編部分が終了後の話である最終巻だったとは言っていいと思う。
好きなのは「親愛なる~」と「夢追い人~」。前者の力強さは好印象だったし、後者のヴァイオレットが語る素朴とも言える夢は胸を打つものがある。

これは今巻の感想ではなく、シリーズを終えてみて考えた事なのですが。
このシリーズ、ヴァイオレットがやたら顔のいい少女として描写され続けているのは「完璧な女性という印象の容姿と、子供じみた人格のギャップ表現での、とくに初対面における印象の不可解さ、つまりはギャップ萌えを作るシステム」なんですよね(顔がいい少女兵士はそれだけで最高というのももちろんあります)。小説版が徹底して「ヴァイオレットと対面する人物が視点人物である」のは「みんな結局は彼女の内面を好きになる」のを強調するスタンスなんだと思う(なので殺人道具時代の彼女をいきなり庇護しちゃう少佐、だいぶ危ない人にも見えちゃうみたいなところもあるよね……)。TV版では「殺人の出来ないヴァイオレット」「ポンコツを繰り返してしまうヴァイオレット」を描写することでより人間味を出そうとしていたと言う解釈なんですよね。直接内面の話を書けない事からの逆算じゃないかな。たぶん前の外伝映画がその要素のアレンジを大幅に追加していたし、そうなると最後の映画もその要素盛ってくると思うんですよね。ただ今巻の出来栄えだとそれほどやらなくていいとも思う。どうするのかそういう意味で楽しみ。

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