2022/05/09

晴れ/1021hPa/体調:そこそこ

ほとんど冗談のつもりで買ったセリアのスマホをクリップして挟むだけの110円スマホアーム、「ここに挟んで置くだけ」と言うのが気軽でわりと便利で気に入ってしまった。スマホにかぎらず「なぜ物体は空中で固定しておくことができないのか?」と言う悩みがある人は110円で解決するチャンスかも、有線コントローラーのバンジー代わりにも使ったりできるし。

読んだ、観た。

加納朋子『いつかの岸辺に跳ねていく』


初期宮部みゆき作品、加納朋子作品が好きな人向け。要するに面白いです。前半は柔道少年である護が成長しながらも、幼馴染である変わり者の少女徹子を見守る様子が描かれています。後半はその徹子がずっと抱えていたある秘密を中心にした、やはり子供の頃からの物語になっている。どちらも「加納朋子さんの味」なんですが、甘口の料理と辛口の料理を両方出された感じ。一粒で2度美味しい。それらがちゃんと合流するし、伏線の回収も気持ちいい。エピソードの一つ一つに基礎体力がある。
読んでいて護があまりにも優しくてビビるんですが、その精神性を作り上げた徹子と言う存在を十分な説得力を持って描かれている。徹子の精神性には秘密からくる理由があるにせよ、ヴィランがヴィランなので「彼らが自分たちで育んだ善良さこそが重要なのだ」と思わされる。
この構造なのにエピソードの重複なんかがほとんどない構成なのも特徴的かな。だいたい幼馴染二人の両方の視点からの小説やれって言われたら、途中で同じ場面を全然違う風に書く場面やりたくなると思うんですけど、それを上手に処理してる。

『テルマエ・ロマエノヴァエ』6話。
しょっつるで煮たたけのこ、僕はダメ。けっこう匂いがきついので……。この回の描写かなり面白いと思うんですよ。ルシウスの時代、人類はそもそも医療技術もあまり進歩していないわけですし、交通事故みたいなルシウスが知り得ないほどのエネルギーで物が衝突する危険のある日常は存在しないんですよね。つまり人が重症を負って生きながらえているというのは、「戦闘で負傷し、多くの不幸な兵士と違って生き延びた幸運な兵士なのだ」と解釈するのはかなり自然。そのくらいの負傷を負うのは戦場くらいだから。ってちゃんと1話で説明がなされている。馬ではトラックほどの大怪我をしない、それはそう。

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