2021/08/09

雨/990hPa/体調:頭痛

今日はほぼ腕の付け根は回復したので、いよいよ今日の不調は低気圧由来って感じですね。

Graveyard Keeperを黙々とやりすぎてやばい感じになっております。倫理観のない牧場物語みたいに言われているのですが「運ばれてきたの死体から素材を取り出し、その肉を食べたり売れるし、錬金術の素材にできる」ところ以外はわりと人の道を外れていない感じなのが匙加減できてる、むしろ他人を殺したり陥れる要素はまったくないところが肌にあっていて遊びやすい感じがあります。人間の死体を「物」として扱えるなら、全然困らないですね倫理面。

観た。

『エジソンズ・ゲーム』

邦題はちょっと意味が読み取れない。現代は"The Current War"なんで「電流戦争」ですね。史実において電流戦争とは「直流にこだわって相手のネガキャンを仕掛けた実業家エジソンvs交流の方が効率がいいとして実際に効率よくて勝ったウェスティングハウス」のバトルです。ここに重要なコマとして「交流電源の方がいいよって言いすぎてエジソンから約束の給料をもらえずないがしろにされた後転職、交流電源が普及するのに必要だった発明を行ったニコラ・テスラ」がいます。

ドラマとしては敗北者であるエジソンを主人公にして、サスペンスを描いている形式なので、カタルシスなどはない感じ。常に不穏な音楽が流れているのが印象的で、実際に行われている事以上に不穏な場面ばかりが続いている印象。どうもなんか監督とプロデューサーで随分揉めながら作ったみたいなんですよね。そのため主にエジソンのキャラクターがかなり善人よりになって癖が抜けた。と言う事情があったらしい。その結果失われたカタルシス要素はかなりありそう。

史実のエジソンの行動が完全にフォローし難いんですよね。彼は交流電源で動物を殺すショーを行い、交流電源を用いた電気椅子による処刑を「ウェスティングハウスする」と言って揶揄しながら開発に協力しみたいなレベルのガチのネガキャンを行っていて、それはこの映画でもかなりの分量を締めている部分です。映画では序盤5分くらいでわりと爽快に「大胆で知恵の回る人物、貪欲だが兵器開発には協力しないどこか魅力的なエジソン」を描いていたんですが、その後史実の行動を取るのでどんどん「ただのクソ野郎だ」みたいになっていきます。この印象の不思議な別れ方がたぶん制作側の事情が関わっていそう。

ウェスティングハウスもかなり高潔に描かれていて、テスラが話にあまり関与しなかったりするので「善人っぽさのあるクソ野郎エジソンと、彼に人生を台無しにされかけた人物たち」を静かに描く映画になっている。思ったよりも面白いタイプの作品ではなかったですが、ビジュアル・美術は一流以上で映像としての見ごたえがのある場面が続きます。

今の日本だとウェスティングハウスだけ英霊になっていないので知名度が低いの、なんだかこう「ウェスティングハウスはそういうやつだ」と言う感じでもありますし「エジソン有利の状況」でムカつく感じがします。

ちなみに映画では描かれていない範囲の話をすると、主要登場であるエジソン、ウェスティングハウス、テスラはその後の人生でも発明家を続けています。一番オカルトに振れたのがエジソン、安定して工業シーンに実績を残したウェスティングハウス、発明を金にできず孤独に死んでいくテスラ……。

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