2022/11/28

晴れ/1020hPa/体調:まあまあ

感想をつぶやいたらフォロワーに珍しいと言われるタイプのハズレ本を引いてしまってちょっと落ち込んでます。

単純な体質の問題か、やはり夏が終わってから全体的な不調は減り、一時的に打つ傾向に悩みつつも比較的快適に生きられている統計になってきました。

ここしばらくの活動をそろそろまとめておきたい。

読んだ、観た。

『アマゾンの料理人』

ワーストブックオブザイヤー。

まず半分くらいはアマゾンではなくイタリアですし、作者は別にアマゾンに定住して料理をしているわけではありません。

著者は料理の鉄人を見て高校生にして一流レストランの食べ歩きにハマり、無計画にイタリアに語学留学してそのままイタリアで料理を始め、なんか一流レストランで仕事をしてシェフになってます。もうすでによくわかんない流れだな。奥さんとは日本に帰国中に知り合って二週間で結婚してそのままミラノに連れていき生活。その後スペイン料理とかしてからペルーに。ペルー編もけっこう長い。なんか人生観と言うか、完全に世界観が違う。この人の人生はリアリティラインが雑なんですよ。

アマゾンの食材が非常に大切みたいな話をするんですが、だけど読んだ感想としては別にそうではないんだと思う。結局アマゾンにいついて現地で身を立てるとかはしないで、カカオを日本に持ち込む商売してます。調べてみたら今は軽井沢でレストランやってましたね。次の予約は最速で5年後らしい。

個人的に読んでて一番ぎょっとしたのは、観光地ではなく違法な金の採掘をしている村に滞在している時、滞在費を払った自分に普通に料理を誰かが出してくれるわけではないと書いているあたり。電気もガスも水道もなく、違法は承知で金の採掘で生計を立てている村だぞ?

さてヨーロッパで料理を学んで植民地の料理に触れると言う流れ、もちろんそこにはヨーロッパの文化の流入によるかなり強制的な変化なんかもあったはずで、料理を通してそうした情報を描くラインなんかもあるんでしょうけど、本作にはそう言う思索はないです。アマゾンすげえぞ今でも現地の人がジャングルで暮らしてんだぞくらいの話です。なんでハチミツをハチから分けてもらうシーンでも「養蜂はブラック労働させているのではないか」くらいの事を言っちゃうんですが、アマゾンのハチと養蜂に使うセイヨウミツバチでは当然まったく生態が違います。セイヨウミツバチが大量のハチミツを作るのは厳しいヨーロッパの冬を彼らが乗り切るために適応した結果で、同じものがペルーの自然にあるはずがない。そういう事はたぶん作者さん、思いつかないんだと思います。セイヨウミツバチのハチミツは寒冷地の野生動物が生み出した、地球史において類を見ない最強の保存食なんですよ。

だからアマゾンの生活の『現地の物質に依存してしまう要素』をエコだと思ってしまうし、その直後に金の採掘現場で水銀を川に流す話に危機感を覚えつつも、その環境破壊の重大さに意識があまり向いていない。水銀が害を齎す相手は人間だけではなく、食材にしたいアマゾンの生命すべてなのだとは思っていない。自分が接している世界への解像度が低い。視野が狭いというよりは低く、遠くを見通した話題がない。

『SPY×FAMILY』21話

新キャラの活躍というかさあ。ロイドさんの後輩女性で、ロイドさんの妻役を希望しているって段階で展開はだいたい予想がつくじゃないですか。なのに笑っちゃうんですよ。予測不能回避不可。演出がうまいしずっとあのセリフを口ずさみ続ける佐倉綾音好き。キャラを好きにさせたら作品の勝利というのがよくわかっている。

後半の「はじめての嫉妬」も、ボンドとアーニャの距離がわかって、それがすごく好ましいものでよかった。世界が全部このくらい平和になってほしい。

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