2022/12/31

曇り/1022hPa/体調:そこそこ

今年は150冊読めたし、50作映画を見れたし、365話以上アニメもみたよ。

今年のベスト小説はさすがに

ベストノンフィクはまさかの

映画は実写とアニメで分けると

あたりですね。アニメはなんか混戦なんですけど、ベストありがとうアニメはモブサイコ100Ⅲだった気はする……。

読んだ、観た。

『煮売屋なびきの謎解き支度』

正直予想外に無茶苦茶よかった。思ったよりもずっと刺さった。ほっこりコージー・ミステリと言われてこんなにインターネットみたいな煮売屋が出てくるとは思わねえよ! ちゃんとボコボコにしたくなるタイプの顔のいい男が出てきますので、その辺を期待している方にも安心の汀こるもの作品ですよ。

ちゃんと時代劇だしコージーミステリーだし、ほっこり要素もあるんですけど、まずご飯の神様が飢饉に対抗する手段だったりするし1話毎に段階を踏んで不穏になっていく。解き明かす謎の傾向が「ゾッとするような物事を解明する」なんですよね。

染め物コンペ、シャルロッテの貴族院入学まで。話の動きとしてはびっくりするくらい地味な一冊で、だいたい社交したり刺繍したりで終わったのでは。なんらかの大きな思いつきを実行に移す場面もなく。派閥争いも拡大と言う感じではなかった気もする。新キャラクターである第三王子の勘違いがどう影響するのかは楽しみ。大きな問題としては「名捧げ」の概念が示されたことかな。人生を引き換えに……と言うの、今後ぼろぼろでそうな気がする。そのための助走と言う印象だった。

ダームエルはそのままもうちょっと我慢するとすごくすごく恵まれたことになるのでは……?(あんなまともな人が幸せになれない世界は間違っているので頑張って欲しい)(この作品下級貴族のほうが賢さに関心するエピソード多いので上級貴族の印象が悪いんだよな)

『リトル・ガール』

Netflixにあったフランスのドキュメンタリ映画。比較的視聴者への誘導が小さい作品で良かった。

男性の肉体と女性の精神を持って生まれたサシャとその家族を撮影したドキュメンタリです。撮影時点でサシャはその特徴を家族にほぼ受け入れられており、みんな可愛らしいワンピースを着たサシャを受け入れて生活しているのだけど、しかし世界はそうではない。とくに学校の教師たちに理解がない事は大きく、サシャは学校には男装していかなければならない。そんなサシャが性別違和の専門医に診察を受けることで現状の改善が行われる様子が静かに語られる。

一番印象的だったのは、サシャの兄の様子。彼は妹が妹であることをむしろ誇らしく思っているようにも見える。彼女を受け入れることができない学校について「バカとは戦わなくてはいけない」と言い切り、友人にも「体は男なんだけど、心は女の子だから妹」と説明している様子が見られる。それを聞いた先生が一言「誰がどう見ても妹なのだから、妹だけ説明したら?」これに少しだけびっくりする様子と、それを受け入れるのがすごく「ホッとする」姿でした。

『サイバーパンク:エッジランナーズ』9話

エッジの向こう側に。

ルーシーがなにをしていたのかというと、ほぼ「デイヴィットが普通よりも人間性が高い体質なのを隠蔽した」と言うくらいかな。デイヴィットくんイカれているって言うか少しは自重しろレベッカを信頼しろ。お前の問題はそれでだいぶ防げていたぞデイヴィット。

今回冒頭から「デイヴィットたちが実際に罠にかかり、そのまま最後まで走るきる」のを見るだけと言うエピソードではあるので、わりと静かな気持ちで見ている自分がいて、それがけっこう不思議だった。既に「覆すことのできない運命」を語る回だったからかもしれない。だからこそ、それを覆す「サイバースケルトン」を手にしたデイヴィットの姿については興奮があった。これもまた「破滅を受け入れた姿」でしかないのだけど……。

『サイバーパンク:エッジランナーズ』10話

デイヴィットに託されたのは使命ではなく、命だったと今でも思っている。デイヴィットはしかし、その命を「ルーシーのために使う」のを選択し、我々はその事を責める資格を持っていない。ルーシーを連れて月に行ってほしかったけど、彼らはそういう選択をしなかった……。

デイヴィットは己の命だけではなく、その善性(今となっては人間性と読み替えてもいいだろう)すらもルーシーのために使い果たしたのだと思う。そしてその善性はデイヴィットの子供時代に培われたものなので、彼の回想には母を中心としたもので、そこに戦友たちの登場はない。

レベッカとファルコの事がすっかり好きになってしまっていたので、彼らが生き残るかどうかにもかなり気をもんでしまった。傑作アニメだったと思う。

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